商工会議所が主催するAI効率化セミナーを目にする機会が増えています。
対象は経営者で、業務改善や生産性向上がテーマとして掲げられています。
セミナーでは、ChatGPTをはじめとするAIの使い方が説明されています。
操作例や活用方法が示され、効率化の可能性が言語化されています。
会場では、説明を聞きながら首をかしげる参加者の姿も見られます。
内容を追ってはいますが、理解しきれていない様子が表情に残っています。
それでもセミナーは継続され、同じ形式で開催され続けています。
参加者は「よくわからない」という状態のまま、次の情報に触れ続ける位置にいます。
この流れが続いた場合、どこで判断が行われるのかが浮かび上がります。
AIが提示する「こうしたらいい」という出力が、判断材料として置かれる可能性があります。
経営や人事、将来の方向性といった領域でも、
助言と判断の境界が明確に区切られないまま扱われている様子が見られます。
参加者の中には、考える時間そのものが不足しているように見える場面もあります。
情報を理解する前に、次の選択肢が提示される構造が続いています。
会場の空気には、落ち着いて検討しているというより、
遅れを取り戻そうとする緊張感が漂っているようにも見えます。
相談先がどこにあるのかを整理する前に、
判断が先に進んでいく状態が自然に生まれています。

